仙台一高の研究例1

宇宙線の強度と太陽の黒点数の関係を調べたり、宇宙線強度の角度分布を調べたり、様々な測定活動。

宇宙線と太陽活動の関係

宇宙線は宇宙空間を様々なエネルギーで飛び交っており、その一部が地球に降り注いでいます。この地球に降り注ぐ宇宙線の強度は太陽活動に対して相関があることが分かっています。その原因として示唆されているのは磁場を伴った太陽風の影響です。太陽からは極めて高温のプラズマが噴出されており、この一部は地球付近まで到達しています。電荷をもった宇宙線はこの太陽風による磁場の影響をうけ、一部は地球に到達する前に散乱されます。太陽風の強さは太陽の活動と強い関係があり、太陽活動が活発な時は太陽風も活発になり地球に到達する宇宙線は減少しますが、活動が穏やかな時は逆に宇宙線が増加することになります。

測定

そこで、NOAA (National Oceanic and Atmospheric Administration)で提供されている黒点数と測定される宇宙線強度を比較することで何か相関がみえないかと考えました。右図は2013年に測定した宇宙線強度と黒点数のグラフです。それぞれおおよそ6日程度の周期があり、その位相がずれているようにみえます。

太陽活動と関係はある?

それではこの結果から黒点数と宇宙線の強度に関係があるといえるでしょうか。太陽活動によって太陽風が影響を受けるには一定の日数の遅れがあるといわれています。そこで宇宙線強度の時間変化に対して一定の遅れがあるとしたとき、この遅れの時間と二つの結果の相関係数の関係をプロットしてみました。このグラフから+18日、+24日の遅れに対して有意な負の相関ピークを確認することができます。つまりある一定の遅れを生じながら6日周期程度の早い太陽黒点の周期に同期した宇宙線強度の変化を観測したと考えることができます。